5/11 14:00 Defiled
保険かけると支離滅裂です。
ネタバレあるね。
なんか、不思議な気持ちで、こんなにモヤモヤするのは初めてです。
初めは立てこもってるところからなので張り詰めていて。
こんな感じの話なんかーと思っていたら、ギャグとかボケとか入っていて一気に面白くなっちゃうし、突然身の上話したかと思うと言い合いが始まるし。
言葉は一気に捲し立てるし、突然感情的になるし、目録カードを電子化するために撤去するから怒っているだけなんですけど、それでも、それだけで?っていう疑問がすごくて。
でもハリーにとっては重要なのは分かるけど、何が重要なのか分からない。
いや、変わるけれど、だからと言って爆弾を仕掛けて立てこもるかと言われればそこまでではない、という感じです。
勝村さんはインタビューでハリーの気持ちは共感しやすくなっていると言っているんですが、自分理解できているのかわからなくて。
恐らく無意識的なことなのかな、と。
無意識だとするとかなりやばい奴ではあると思うんですけどね。
そんなハリーにディッキーは諭すんですが、最後の方で、ディッキーはキミとここから出て、家に帰ってカミさんのごはん食べてお風呂に入って朝方まで寝たいんだよって言っていて。
定年間近の刑事って、イメージしかないんですけど、現場仕事ってまぁないと思うんです。
ましてや犯人と交渉なんてしないと思うんです。
それでも、しないといけないディッキーの本音かな、と。
理解できないことを言うハリーを説得するだけのために、ハリーと爆弾に囲まれる。
とても冷静になれない状況で、ニコニコとハリーの話を聞いておまけに身の上話までする。
初めてあったしかも爆弾持って立てこもってる人に自分の話するってかなり勇気いると思うんですよね。
ディッキーは途中で一度外に出ます。
上司にこれ以上の交渉は無理だと言ってくると言いますが、戻ってきたディッキーの手には、同意書と胸に忍ばせた拳銃が。
ほんとはこんなことしたくないから俺とここを出ようと銃を突きつけるんですけど、それでもハリーは動じなくて。
目録カードがなくなるなら死んだ方がマシだ!なんて言っちゃうし。
揉み合いになってディッキーから拳銃奪っちゃうし。
でも、最後ディッキーを騙して図書館から追い出したハリーは銃に撃たれて、その反動で爆弾のスイッチを入れて図書館とともに死んじゃうんですよね。
その時なんですけど、何故ハリーは撃たれたのか。
撃たれた時、ガラスが割れる音も唯一空いていた扉が開いた音もしなくて。
銃声を聞いたディッキーがハリーに無事か聞いていたのでディッキーが忍び込んだ様子もなく。
考えられるとすれば、ディッキーから奪った拳銃が暴発したんじゃないか、ということ。
ハリーが撃たれた時、ハリーは机に覆いかぶさるようにしていたため、腹部の近くに拳銃が置かれていました。
位置も一致するので間違いないと思うんです。でも、自分の要求を飲まないと読んだディッキーが拳銃が暴発するように仕組んだんじゃないか、ともう考えてしまって。
もしそうだったら恐怖でしかないな、と。
そこの真意は分かりませんが、負傷したハリーは、混乱しながらついに爆弾のスイッチを押して図書館と共に死んでいきます。
目録カードが電子化でなりなくなることによってここまで発展してしまいました。
図書館も目録カードもハリー自身もなくなると思っていなくて衝撃でした。
どっちも救えないってなんとも言えなくて。
本当にかわいそうというか切ない奴でした。
でもいつも持ってる目録カードと一緒に死ねたことはディッキーには地獄だけどハリーには天国だろうな、と。
出演者は戸塚さんと勝村さんしかほんといらっしゃらなくて。
戸塚さんは感情的になって早口でまくしたて強いこだわりがある。
勝村さんは一度話を受け入れてでも言い合いになるとすごく怒る。
本当にセリフはポンポン飛ぶし、迫力はあるし、無駄はないし。
疑問が多く残る舞台でしたが、楽しい舞台でした。