5/27 18:00 それいゆ
こんなにも不器用で繊細でまっすぐで美しい人っているんだな、と思いました。
今回も自分が思ったことを思った言葉で書きますので、多少の誤字脱字語弊は見逃してください。
抉り取っても何も出てこない思考回路の元作成されております。
ネタバレ含みますので、あしからず。
毎度のことながら、最小限の情報でいつものようにわーい舞台やぁ(^O^)/な気分で足を運びました。
劇場に着く数分前までジャニーズショップにいたくらいですからそれはそれはもう異常な浮かれ具合です。(本当にありえないと今では思う。)
話の内容は中原淳一という男の美を追求した人生、と言った感じです。
常に「美しさ」とは何か、考え続ける。そんなお話でした。
主人公中原淳一という男は非常に不器用でそれでいて繊細で、どこか寂しく、しかし執念深い男でした。
決して妥協や利益は考えず、自分が思うことを追求し続ける。
非常に非現実で、時代遅れで、魅力的な人間だな、と思いました。
周りに言われようと決して曲げない、戦中を生きている人間らしくない素敵な人間でした。
彼は、世間に反した人間です。
もうそうだと思うんです。
「少女たちはモンペを履いているんじゃなくて履かされているんだ」と(ニュアンスですが)いうセリフがあります。
たしかにそうだな、と。
周りがそうしているから、夢を見るなという雰囲気が街中に漂っているから、生きていくためなんだからと言い聞かせている。
これは今の日本にも言えると思います。
少数を非難し多数に飲み込まれる。
今も昔も日本はそうやって生きてきたんだな、と。
なんだか悲しくて痛かったです。
自分もそう生きていたからだと思います。
口では枠にはめられたくない、人と一緒は嫌だ、と言うけれどじゃあそういう生き方をしているのか?と問われれば言葉に詰まってしまいます。
そう生きているからです。
今回、それいゆを観て、現状に満足してはいけない、と思いました。
諦めるなんて持っての外。
自分がやりたい!こうだ!と思ったことは追求するべきだ、と。
そうは言っても無理でしょ(笑)なんて思うかもしれませんが、そんなことはどうだって良いんです。
むしろそう思うってことは本気で想っていないからなんだと思います。
「美しさ」とは何か。
それは魅力的なことでも芸術的なことでもない。
本質的なこと。
舞台で言っていたことですが、そうだな、と思いました。
何かを追求し、我慢せず我が儘に貫く生き様。
それが美しさなのだ、と。
最後に、舞台のはじめに言われていた言葉を書き記しておきます。
意味が分かる貴方は自分は「美しい」人だと思います。
もしこの世の中に、風にゆれる「花」がなかったら、人の心はもっともっと、荒んでいたかもしれない。
もしこの世の中に「色」がなかったら、人々の人生観まで変わっていたかもしれない。
もしこの世の中に「信じる」ことがなかったら、一日として安心してはいられない。
もしこの世の中に「思いやり」がなかったら、淋しくて、とても生きてはいられない。
もしこの世の中に「小鳥」が歌わなかったら、人は微笑むことを知らなかったかもしれない。
もしこの世の中に「音楽」がなかったら、このけわしい現実から逃れられる時間がなかっただろう。
もしこの世の中に「詩」がなかったら、人は美しい言葉も知らないままで死んでいく。
もしこの世の中に「愛する心」がなかったら、人間はだれもが孤独です。
「美しく生きる 中原淳一 その美学と仕事」より