心筋症

一生夢を見ていたい。

12/10 14:00 MORSE

多少のネタバレ含みます。ご了承ください。












短調のような個人的には好きな感じでした。
とりあえずオスカーが少年。
お母さんは正しいことを
教えてくれない。って言うオスカーも、
パパに再会して抱き合うオスカーも、
ヨンミに苛められるオスカーも、
エリとキスしたあとエリに
寄り添うオスカーも。
12歳はすごく多感な時期であるが故に
きっと表現が難しいと思うんです。
中間の表情といいますか。
大人では表現できない想いを
持ってると思うんです。
その部分が観れてオスカーが
存在している、と感動しました。
あの、なんとも言えない未熟な感じ。
初めて観たので過程は皆無分かりませんが、
初日よりは成長したんだなって。
このちょっとずつ成長していっている感じが
オスカーと小瀧くんが重なって
すごく素敵でした。

そして、何よりエリが素敵で。
エリとホーカンのシーンは、
いろいろ考えてしまって。
きっとホーカンはエリが大好きで
愛していて堪らないんですね。
しかしエリは一人では生きていけなくて
ホーカンに助けられたから感謝していて
少しの依存がある。
(オスカーと出会ってその想いは
消失していってるように思いましたが。)
この醜くて悲しい関係が素敵で。
60代と20代が演じているとは到底思えない
素敵なシーンだったと思います。

最後に2幕ラストに感じたことを少し。
ラストは、エリと共に遠くに行く
シーンなのですが、エリは陽が昇ると
外に出られないので寝床
(箱のようなものでした)と共にオスカーは
電車に揺られるんですね。
そして、駅員さんにこの中には
何が入ってるの?と
聞かれ、いろんなもの。全部だよ!と
言うんですね。
(セリフはニュアンスです。)
父に見捨てられ、母の元を離れたオスカーには
何も残っていなくて、唯一残ったものが
エリ以外いなくて。
自分にはただ駅員さんに中身を
見られないためも
あるでしょうが、自分には彼女しかいないんだ
という意味も込められていたのかな、と
最後のオスカーの微笑みを観て
つい思ってしまいました。